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胃ろうは悪か [  親のこと]

世間では「終活」や「リビングウィル」などが話題になりますが、私の両親はそういったことに積極的ではありません。
今まで「延命処置は嫌だ」「胃ろうは嫌だ」というだけで、それ以上具体的に話をすることもなくて。
その両親が、「胃ろうは単純な問題じゃないんだなぁ」としみじみ言うのでびっくりしました。

なんでも、両親の知人が胃ろうになったそうなのです。
その知人は、下血で救急搬送され、緊急で開腹手術。
手術は成功したのですが、持病が悪化し絶対安静のまま数ヶ月。
その間は、口から食べることなく、IVHや鼻チューブで栄養補給していたそうです。

 IVH(高カロリー輸液) : 胸などの太い静脈に点滴チューブを通し、栄養を入れる
 鼻チューブ(経鼻経管栄養) : 鼻から胃へチューブを通し、栄養を入れる

その状態から胃ろうを選択した理由は

■ 現在の鼻チューブより、胃ろうの方が本人の負担が少ない
■ 口から食べる練習(嚥下リハビリ)をするためにも、喉にチューブがない方が良い

つまり、少しでも口から食べるために胃ろうにしたということです。

腸を介した栄養補給という点で、鼻チューブと胃ろうは同じ。
(IVHは血液を介した栄養補給なので、腸を介した栄養補給の方が自然に近い)
手術などで一時的に栄養補給が出来ない時は、治療として鼻チューブにするのはよくあるみたいです。
でも、それが長期化した場合は、鼻チューブより胃ろうの方がすぐれているケースが多い。
つまり、今回の胃ろうは、治療の一環で延命措置ではないという位置づけ。

ただし、

・ リハビリしても食べられるようにならない可能性がある。
・ 嚥下リハビリを集中的にやってくれる病院がなかなか見つからず
  (嚥下リハビリを行うSTという専門職が少ないそう)
  やっと見つけた病院でも、リハビリ回数・期間の制限がある。
  (制度上の制約?)

という不安を抱えているそう。

複雑な問題なんですね、胃ろうの問題は。

ということで、また少し知識を仕入れようと、この本を読んでみました。
(1年ちょっと前には、こんな本も読んでいます。→

胃ろうという選択、しない選択 「平穏死」から考える胃ろうの功と罪



胃ろうはあくまでツールであり、使い方によってハッピーにもアンハッピーにもなる。
胃ろうはダメと決めつけて、せっかくの良くなるチャンスを潰すこともあるそうです。
一方で、ハッピーな胃ろうがいつの間にかアンハッピーな胃ろうに変わることもあるそう。
治療の一環だったものが、いつの間にか延命の側面が強くなる。
(が、その境目は明確ではない…)

現在は制度・環境の整備が充分ではないようです。
(胃ろうは嚥下リハビリとセットで行うべきだが、嚥下リハビリを受けるのが難しい、など)
加えて、家族など周りの意識や覚悟が足りないケースも。
(判断を放棄して、医者任せにする)
本当に難しい問題ですが、どう死ぬかはどう生きるかと同じだから、ちゃんと向き合いたい。

ところで、読んでから気が付きましたが、1年前に読んだ本とこの本は著者の立場が似ています。
今度は違う立場の人の本を読んでみたい。


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みずき

胃瘻になっても本人のやる気次第で
ある程度どうにかなるのかなと思ってます。
(もちろん病状でどうにもならない方もいるかとは・・・)
実際、伯父が胃瘻になったんですが復活しました。
ピアノの先生のお義母さんは食べるのが面倒って
言って胃瘻にしてもらったそうです。
人それぞれだなぁと^^;
by みずき (2015-08-16 23:03) 

ChatBleu

なるほどー。しかし、問題は病院ですよねぇ。
なかなかいい病院に当たるのが難しい‥‥。
by ChatBleu (2015-08-17 06:40) 

ゆう

>みずきさん

伯父さまのような使い方が胃ろうの一番良い使い方みたいですね。
まさに人それぞれですよね。価値観も症状も。
本人の意思がどうかが一番大切ですが、それを支える環境が整っていないのが現状なのかもしれません。
by ゆう (2015-08-18 12:41) 

ゆう

>ChatBleuさん

本当に、病院(や施設)の問題は大きいみたいです。
それがその病院固有の問題のこともありますが、制度上の問題というのもあるそうです。
(診療報酬が低い・ないと病院としても実施できないとか)
急速に高齢化したので、対応しきれていないのかしら。
切捨てにならないといいのですが。
by ゆう (2015-08-18 12:47) 

凛

前向きにチャレンジ出来る自分でありたいなぁ(*´Д`)
もう胃カメラでさえ、やっと出来た自分が、その立場になったらやれるのか、前向きに考えられるのか、そこが一番心配よ〜。
年々医療に対して臆病になっていく自分
(´・_・`)
安定のダメっぷりに希望を感じられないYOOOOOOOOOOOOOOO〜(笑)
by (2015-08-18 22:31) 

ゆう

>凛さん

本人の気力がないと治る病気も治らないらしいですね。
出産経験がある凛さんなら、どんな状況にも対応できるかと思いますよ
(未経験の私には、出産は開腹手術以上の経験に思えます。)
決心を固めるために、不安などを吐き出すことが必要なこともありますし。
ただ、面倒な状態は出来るだけ避けたいもの。
そのために体と頭を鍛えないといけませんね~
私は最近暑くて全然運動していないので、いけないなぁ^^;
by ゆう (2015-08-19 22:48) 

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